DOR0135 トッカータとフーガ 76/45 ウェルナー・ヤコブ (オルガン) 武蔵野市民文化会館
レコード番号&アルバム名DOR0135 トッカータとフーガ 76/45
ウェルナー・ヤコブ (オルガン) 武蔵野市民文化会館
ジャケット表
ジャケット裏
帯
帯裏 発表年月 種類 回転数 音源 録音方式 録音日 頒布会 オーディオ
チェック 45 DAM
オリジナル
録音 2倍幅
76cm/sec.
アナログ録音
(デジタル録音も実施) 1985.3.20
武蔵野市民文化会館
小ホール
プロデューサー ディレクター ミキサー 録音協力 カッティング 鈴木武昭 池田 彰 サウンド
クリエーター 竹内昭五 ー 企画 制作 製造 制作協力 デザイン 技術解説 第一家庭電器 DAM 東芝EMI
株式会社 有馬慎治
秋本道夫 東芝EMI(株)デザイン室
フォトグラファー 大森雄作 江川三郎
原 清介 曲目・演奏者
トッカータとフーガ/バッハ・オルガン名曲集
TOCCATA UND FUGE
J.S.BACH MEISTERWERKE FÜR ORGEL
WERNER JACOB (ORGEL)
オルガン:ウェルナー・ヤコブ
SIDE1 SIDE1 1. Toccata und Fuge d-moll BWV.565 (9'02")
トッカータとフーガ ニ短調2. Fuge g-moll BWV.578 (4'04")
フーガ ト短調「小フーガ」
1. Wachet auf, ruft uns die Stimme, BWV.645 (4'36")
目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ
(シュプラー・コラールより)
2. Nun Komm, der Heiden Heiland BWV.659 ( 3'56")
来たれ、異教徒の救い主よ
(18のコラールより)
3. Ich ruf' zu dir, Herr Jesu Christ BWV.639 (3'02")
主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる
(オルゲルピュヒラインより)
1985.3.20
武蔵野市民文化会館小ホール
(音楽専用ホールでのセッション録音)
今回導入された新技術・企画 カッティング・データ・「バッハ生誕300年記念」 DAMオリジナル録音
・西ドイツ・シュトゥットガルト音楽大学オルガン科主任教授
ウェルナー・ヤコブ氏はEMIにバッハ・オルガン作品全曲録音済。
・DAM希望曲5曲を含む8曲集録
・アナログ2倍幅76cm/sec. と、デジタル同時録音。
・1/2インチマザーテープを、そのままカッティングに使用
・録音時のテープレコーダーを家ティング時にそのまま使用
・厚手・重量・フラットディスク。バッハ300年記念特別レーベル・
・レコードの偏芯を減らすためセンターホールの径を小さい方に設定
・プロユース材をもとに改良されたDAM45用・新レコード材を使用
Tape Recorder : AMPEX ATR-102 1/2インチ
Drive Amplifier : NEUMANN SAL74
CUTTING RACE : VMS-80
Quartz Rock Moter
Diamond Stylus
CUTTING HEAD : NEUMANN SX-74
NON LIMTTER , NON EQUALIZER
1985.4.23
東芝EMI(株)赤坂
制作にあたって
(発表時、解説書記載のまま)
日頃は第一家電をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
DAMオリジナル録音第18作目の今回は、音楽界の全世界的なイベントである 「バッハ生誕300年」にちなんで、バッハのオルガン名曲集を企画してみました。
"バッハ" というと、とかく堅苦しい音楽と思われがちですが、「トッカータとフーガ ニ短調」等は、クラシック・ファンならずとも一度はお聴きになったことがあると思われる、ポピュラーな曲です。この他、「小フーガ」等良く親しまれている小曲を集めた、バッハ・オルガン名曲集としては、昔からカール・リヒターやヘルムート・ヴァルヒャ等の名演盤が世界的なベスト・セラーになっています。
しかし、いずれも'50〜'60年代の録音なので、音があまり良くないのが玉に傷といえるのではないでしょうか。
以前からパイプ・オルガンをDAMオリジナル録音したいと思っていましたが、国内のホールでパイプ・オルガンを持っているところは非常に少なく、更に演奏者を選ぶことも難しく、なかなか実現できませんでした。
そんな折、バッハ生誕300年記念日の演奏会のためにウェルナー・ヤコブ氏が来日されていることを知って、早速交渉に入り、録音日までわずか5日間という他に類をみない短い準備期間ながら、関係各位の御好意によりレコーディングすることができました。武蔵野市民文化会館小ホールは、昨年の11月に完成した音楽専用ホールで、デンマーク製のパイプ・オルガンが正面に設置されています。そこで、今春3月21日のバッハ生誕300年の記念日にヤコブ氏の記念演奏会が催され、その前日のリハーサルのための時間を特別に本アルバムのレコーディングのために割いていただいたわけです。
ヤコブ氏は、西ドイツ・シュトゥットガルト音楽大学オルガン科主任教授で、この春、生誕300年を記念してバッハ全オルガン作品をEMIに録音し、既に75枚のレコードを発表している西ドイツを代表するオルガニストとして、今回が5回目の来日となります。
ヤコブ氏は大変気さくなお人柄とともに、非常にエネルギッシュかつタフな方で、DAMの希望曲5曲を含む全8曲を、朝8時から夜6時までレコーディングし、そしてそのあと翌日のコンサートのリハーサルというハード・スケジュールにもかかわらず誠実に演奏されていたのが印象的です。
ところで、録音はいつもの様にワンポイント・マイクによる1/2インチ 76cm/sec. のアナログ方式と、デジタル方式を同時に行いましたが、収録されたテープを試聴した結果、音質本位に、アナログ方式を本アルバムに採用しています。
最近、クラシックの市販レコードでは、殆んどアナログ録音が行われなくなり、デジタル録音が全盛のようです。アナログ録音のバランスの良さと、完成度の高さを考えると、この傾向は残念なことと思わざるを得ません。音質本位に考えると、少くとも録音段階では現状のデジタル録音に比べ、アナログ録音の方が優れている点が多いのは事実でしょう。
ただその優秀なアナログ録音のマスター・テープを、レコード化するプロセスでややもすると情報量をロスしてしまい、レコードがマスター・テープとかけ離れた無残な音になりがちです。こんな点が「コンパクト・ディスクはアナログ・レコードより音が良い」などといわれる原因かも知れません。
DAMでは、この10年間、DAM45をマスターテープの水準に近づけるべく、東芝EMI (株) 技術陣の絶大なる協力をいただいて、数々の改良、ノウハウの蓄積をしてまいりました。特にこの春、発表したばかりの、世界最高重量 (220g)、最高厚 (2.4mm)の
「アヴェ・マリア◎ジークフリートの葬送行進曲 76/45 for VIP 」(DOR-0134) は、マスター・テープに限りなく近づいたレコードとして自負しております。まだお聴きでない方は、是非一度御試聴いただければ幸いです。
そのVIP45は、単に重量や厚さだけでなく、最新・最高水準の製造妓術とノウハウが投入されているのですが、今回の本アルバム制作にあたっても、そのノウハウが惜しみなく使われています。
その結果、パイプ・オルガンが壮麗かつリアルな響きで再現されることと思います。特に第2面で、ワンポイント・マイク特有のナチュラルな響きとホールの空間が、カートリッジによってどのように再生されるかもオーディオ的なチェック・ポイントといえましょう。
なお、超低域にオルガンの送風ノイズが収録されていますが御了承ください。なお今回の「バッハ生誕300年記念アルバム」制作にあたり、ウェルナー・ヤコブ氏、有馬慎治氏、秋元道雄芸大教授、東芝EMI(株)、ならぴに関係各位に多大な御協力をいただきましたことを、厚くお礼申し上げます。
今後もDAMといたしましては、アナログ、デジタルを問わず、より良い音楽ソフトを開発し会員の皆様に少しでもお役にたてるよう、更に一層の努力をする所存ですので、今後とも皆様の御支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
DAM 推進委員会
*敬称は省略させていただきます。
*回転数の「33」は33 1/3回転の略です。